青春映画の持つ力

みなさんが青春と聞いてどのようなことを思い浮かべるでしょうか。青春という言葉の持つ意味は若い世代、人生では春と例えられる時代のことです。もちろん年齢だけではありませんが、一般に言われるのは14歳頃から25歳頃までの年齢を指します。そんな青春という言葉の響きがさまざまな作品となっています。やはり青春をもっとも題材と取り上げられているカテゴリーとしては歌ではないでしょうか。有名な曲も多いのは、作り手にとっても聞き手にとっても思い入れ深い時代だからでしょう。また青春と言えば映画の作品においても題材として非常に多く取り上げられています。

そんな中のひとつ「ドニー・ダーコ」は他の作品とは異なる青春映画です。青春と言えば好奇心旺盛で非常に多感な時期であり、こと恋愛に対して敏感な頃です。青春映画では特に恋愛をモチーフにした作品が非常に多いのですが、この「ドニー・ダーコ」は青春時代における精神の不安定さ、悩み苦悩する姿が題材となっています。映画「運命のボタン」でおなじみのリチャード・ケリー監督で、2001年にアメリカで公開されましたが、上映劇場が58と非常に少なく当初の興行収入は52万ドルと言われ制作費を大きく下回る赤字となった映画です。ですがその後口コミで広がり映画ファンから絶大な支持を集めました。

この映画「ドニー・ダーコ」は情動障害 emotional disturbance を持つジェイク・ギレンホール演じる17歳のドニー・ダーコが主人公の映画です。情動障害とは治療対象となっている感情や情動が不安定な病気です。ですがこのような心の動きというものは青春時代において多くの方が経験するものでもあります。青春とは夢を持って活発ではつらつとした印象が強いですが、精神的にもっとも不安定で深い悩みに落ち入る年頃でもあります。そんな青春の暗いとも苦いとも言える感情を表現した映画が「ドニー・ダーコ」で、多くの方にとって青春とはこういうものだ、という感覚を覚える映画ではないでしょうか。